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ティーペック健康ニュース

第298号 2017/7/10  
発行:ティーペック株式会社

『夏場の脳梗塞に要注意!』

 暑さが本番を迎えるこれからの時期、熱中症とともに脳梗塞への注意が必要です。脳の血管障害は寒い冬場に発症しやすい印象があるものの、脳梗塞に限って言うと実は夏場に多発し、冬よりも患者数が多いというデータもあります。
 脳梗塞が夏に起こりやすいのは、暑さや湿気で汗をかき、体内が水分不足になりやすいことが原因です。汗により体内の水分が大量に外に出ていくと、血液が濃くドロドロの状態になってしまい、流れにくくなることで血管が詰まりやすくなるのです。
 脱水が引き金になる脳梗塞は、高齢者や生活習慣病の人だけでなく、条件が揃うと健康な人であっても発症します。予防には水分補給が最も有効ですが、他にも脳梗塞特有の兆候や症状、なってしまったときの対処法などをよく知り、暑い季節に備えましょう。
 脱水症状で脳の血管が詰まると脳梗塞に!
 脳梗塞とは脳卒中の1つで、脳の血管が細くなったり、血栓(血の塊)が詰まるなどして脳に酸素や栄養が送られなくなることにより、脳の神経細胞がダメージを受ける病気です。
 梅雨時から夏場にかけては気温や湿度が高く、汗をかきやすいため、それに相当する水分を取っていないと脱水症状になり、血栓ができやすくなります。特に高齢者は脱水症状を感じにくくなっていますので、喉が渇いていなくても定期的に水分を補給するなど注意が必要です。
 脳梗塞を防ぐには日頃の生活習慣の改善も大切で、塩分・脂肪分控えめの食事、適度な運動を心掛け、喫煙、過度の飲酒は避け、肥満や高血圧、糖尿病、不整脈(心房細動)、高コレステロール血症にならないようにしましょう。
 要注意の時間帯に水分補給の習慣を
 夏の脳梗塞で特に注意が必要な時間帯は「睡眠中と、朝の起床後2時間以内」です。水分が補給できない睡眠中に汗をかき、脱水状態になったところで起床直後に血圧が上がるために、脳梗塞を引き起こしやすくなってしまうのです。脳梗塞にならないための予防として、就寝前と起床後にコップ1杯の水を飲むことを習慣にしましょう。
 水分不足にならないための予防法
●時間を決めて小まめに水分補給
   喉が渇いていると感じなくても、時間を決めて少しずつ水を飲みましょう。
●就寝前・起床後にコップ1杯の水を
   睡眠中は水分補給ができません。寝る前と起きてすぐに水分補給をしましょう。
●お酒の飲み過ぎは禁物
   お酒には利尿作用があるため、水分の排泄を促し脱水症状が進んでしまいます。
●空調で室温や湿度をコントロール
   熱帯夜になると睡眠中に大量の汗をかき、体内の水分が失われます。適度にクーラーを使って室温や湿度を調整しましょう。
こんな兆候が1つでもあったら、すぐ救急車を!
片側の目が見えにくくなる、物が二重に見える
顔の片側が下がり、ゆがんでいる
※歯を見せるように笑い、片方がゆがむと危険
片側の手足に力が入らない、体の半分がしびれる
※両腕を水平に上げて、片方が下がるようなら危険
ろれつが回らなくなり、言葉が出にくくなる
 脳梗塞の治療は時間との勝負です。上記のような脳梗塞の兆候を知っておき、おかしいと思ったらすぐに救急車で医療機関に向かってください。体を動かすことで症状が悪化するリスクがありますので、医療機関へは必ず救急車を利用しましょう。
 熱中症から脳梗塞に移行することもありますので、熱中症にかかったら上記のような兆候がないか、本人だけでなく周囲の人もよく観察するようにしましょう。
◇   ◇   ◇
 最近は、芸能人や有名人で若くして脳梗塞になったニュースがたびたび話題となり、これまでの高齢者の病気という脳梗塞のイメージが変わりつつあるようです。とはいえ、その予防については動脈硬化や高血圧ばかりが血管の敵と思われ、夏は水分不足も強敵であることは、まだあまり知られていないようです。
 また、最近はジムで体を鍛えたり、ジョギングや自転車などハードなスポーツが流行しています。夏に限らずこうした激しい運動や無理な減量をすると、脱水症状になっていたことに気付かず脳梗塞を発症してしまう可能性も十分考えられます。
 脱水による脳梗塞はきちんとした知識があれば防ぐことができる病気です。汗を多量にかくスポーツや仕事をしている人などは、健康だからと過信せず、熱中症とともに脳梗塞の危険性をよく理解し、小まめな水分補給を怠らないようにしてください。
<参考資料>
『さわやか』2016 夏号ユニット (制作/社会保険研究所)
ほか
原稿・社会保険研究所©
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