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ティーペック健康ニュース

第115号 2002/6/10  
監修:順天堂大学医学部付属順天堂医院 眼科
平塚 義宗

眼を診てわかる体の病気

春に受けた健康診断の結果が、そろそろみなさまのお手元に届く頃かと思います。最近では「眼底検査」を検査項目に組み入れる医療機関も増えているようです。「目も悪くないのに、どうして健康診断で目の検査をするのか?」と疑問に思われた方もいらっしゃるかも知れません。

目は心の窓」と言われますが、じつは目は、外から体の中を覗くことのできる「体の窓」でもあるのです。眼底の血管は、体の中でただひとつ直接に観察できる血管であるために、眼底検査により目の病気だけでなく、脳や血管など、全身の病気について多くの情報を得ることが出来ます。

眼底の網膜には細かい血管がさまざまな形で枝分かれしながら走っていて、この血管が描く模様には一定のパターンがあります。病気にかかるとそのパターンがくずれてきますが、病気により、そのくずれ方に特徴があります。

特に眼底の血管は脳の血管と密接な関係があり、しかも脳の血管と似たような変化を示します。脳の血管を直接調べることはむずかしいだけに、眼底検査は脳の血管の変化を知るうえできわめて重要な手がかりになります。

 眼底検査の結果と疾患との関係
1.高血圧性の変化
動脈が全体的に細くなる(狭細化)、太さが不ぞろい(口径不同)、出血やその跡(白斑)、視神経が集まる乳頭部浮腫などが見られます。
2.動脈硬化性の変化
動脈の反射が強く、血管が輝いて見えるようになります。(銅線動脈・銀線動脈
3.糖尿病性の変化
毛細血管に瘤ができる(毛細血管瘤)、瘤が破れる(眼底出血)、漏れ出したものが沈着する(白斑)、細いもろい血管がたくさんできる(新生血管)などの変化が見られます。
4.脳の病変による変化
たとえば視神経の集まる乳頭部に両目とも浮腫があれば(うっ血乳頭)、脳出血脳腫瘍により脳が圧迫されている可能性があります。脳卒中で意識を失った患者さんを診察する時は必ず眼底を観察します。

「眼底は健康の情報源」ということがお分りいただけたでしょうか?皆さまも糖尿病高血圧動脈硬化が気になる年代になりましたら、年に1回の眼底検査をお忘れなく。
◇   ◇   ◇
<参考文献>
「標準眼科学」 医学書院
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