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ティーペック健康ニュース

第95号 2000/10/10  
監修:東京医科歯科大学 医動物学教室
山田 誠一

薬の基本的な使い方について

日本人は大の病院好き、好きと統計があるように、「の副作用を教えて下さい」「飲み合わせは大丈夫ですか」など弊社には数多くのの相談が寄せられます。それは8月全相談61393件の約5.3%に及び、ここでも日本人との深い結びつきがうかがえます。今月はこの“”について基本的な使い方をテーマにしていきたいと思います。
 市販薬と処方薬の違い
薬には、市販されている市販薬と医師の処方箋で買える処方薬があります。

市販薬は手軽に購入でき、風邪を例にとると、風邪のいろいろな症状に合わせて1回1錠や1包飲めば良いということで使用法も簡単です。

ところが、病院に行くと、風邪の症状に対してひとつずつ薬が処方されることがあります。解熱薬、抗炎症薬、抗ヒスタミン薬、鎮咳薬、去痰薬、抗生物質、等々。風邪といえども3〜4種類もの薬が処方されることがあります。「病院に行ったら山ほど薬をもらい、数が多いので不安だ」という相談をよく受けますが、このようなことによります。

また、薬の数とそのかさばりに対し不安をもちますが、 薬の量はその方の体つき(体重)に応じた量を考慮しています。また、薬だけでは大変微量で扱い難いので、かさを増やす為に薬以外のものを添加し、服用しやすくしています。処方薬に対して、数が多いことや、大きい薬(容積)が多いという単純な不安はこれで解決できるものと思います。

風邪を例にすると、ひき始めの頃は市販薬を試してみるものよいですが、ひどくなったり、長引いたりする場合は受診し、オーダーメイドの薬を処方してもらうと良いでしょう。
 薬の服用のしかた
薬はたっぷりのお水かぬるま湯で服用しましょう。薬を良く溶かし、吸収を良くします。また食道に薬がつかえて粘膜を痛めたりすることの防止にもなります。
飲み物 対象薬品 影響
緑茶 鉄剤 緑茶のタンニンが鉄剤の吸収を阻害して効果が減少する
紅茶
コーヒー
シメチジン
(H2受容体拮抗薬)
カフェインのクリアランス減少
副作用(女性化乳房、肝障害、発疹、眠気、骨髄抑制、頭痛、痙攣、徐脈など)が増強する
ジアゼパム
(抗不安薬)
カフェイン(覚醒作用)がジアゼパムの薬効と拮抗し、不安や筋緊張等の抑制効果が減弱する
テオフィリン
(気管支拡張・血管拡張薬)
カフェインによる副作用(悪心、嘔吐、動悸、頻脈など)が増強する
アルコール ワーファリン
(抗血液凝固薬)
薬物の作用増強により、出血しやすくなる
トルブタミド
(抗糖尿病薬)
薬物の作用増強により、低血糖をおこしやすくなる
鎮静、睡眠薬 鎮静、睡眠効果が増強し、量によって昏睡状態になる
クロルプロパミド
(抗糖尿病薬)

メトロニダゾール
セフメタゾン
(抗生物質)
低血糖、嘔気、嘔吐などをおこす
降圧剤 アルコールの作用(血管拡張)により低血圧をおこす
アスピリン
イブプロフェン
胃腸管に炎症(ただれやびらん)をおこす
牛乳 テトラサイクリン
(抗生物質)
鉄剤
吸収率が低下し、薬効が発揮できない
エリスロマイシン
(抗生物質)
吸収率が増強し副作用が出現しやすくなる
 服用の時間
薬には服用するのに適した時間があります。
食前30分 食事のおよそ30分前に
服用
食物の影響を受けやすい薬や血糖値をコントロールする薬、食欲増進薬、吐気止めには食物が胃に入る前に服用します。
食直後 食後直ちに服用 胃障害を生じやすい薬は、食物が胃の中にある時に服用します。
食後30分 食事のおよそ30分後に
服用
胃の中に食物が少し残っていて障害を防ぎ、程よく吸収されて効果が出やすい。飲み忘れるようでしたら食直後でも構いません。
食後1時間 食事のおよそ1時間後に
服用
食物が消化されて腸へ移動した後も胃酸は分泌されます。その胃酸の刺激から胃を保護するために服用します。
食後2時間 食事のおよそ2時間後に
服用
薬の吸収が食物に影響されて減少するのもや、胃粘膜を保護する薬は胃内に食物がなくなった頃に服用します。
時間毎の薬 食事に関係なく一定の
間隔で服用
血液中の薬の濃度を一定に保つ事で持続効果を期待する薬(抗生物質他)は食事と関係なく一定の時間で服用します。ただし、安眠、休養も必要なので多少のズレは構いません。
寝る前 就寝のおよそ30分前に
服用
排便を促す薬や、夜間の発作を予防する薬、睡眠薬は就寝のおよそ30分前に服用します。
頓服薬 必要に応じて服用 症状を一時的に改善する薬です。痛み止め、熱さまし、咳止め、下剤、狭心症発作予防薬などがありますが、医師の指示をよく守って服用しましょう。
 薬の保管方法
合成あるいは精製物質である薬は、保存状態が悪いと変化を受けやすく、効果のうえにも悪影響を与えます。
・パッケージや、薬袋に指示があれば、それに従いましょう。
・基本的には高温、多湿、直射日光を避ける→冷蔵庫保存が最適です。
・軟膏の口や、水薬瓶の口、目薬の口等は常に清潔に保ちましょう。
 使用期限について
薬によっては、使用期限を表示しています。使用期限というのは未開封の状態で適切な保存条件を守った場合に効力を保証できる期限のことです。

開封後は、外観(色や形)が変わっていないかどうか十分確かめて使用しましょう。
錠剤、カプセル、粉薬は適切な保存であれば使用期限は1〜2年です。

目薬、点鼻薬やシロップは開封すると酸化したり、細菌が入ったり、あるいは水分が蒸発したりするので長くとも1〜2ヶ月迄の使用が望ましいでしょう。
 最後に
薬のおよそ基本的なことばかりを取り挙げました。もの足りないと思われる方、他の情報を知りたいと思われる方は、ティーペックの電話相談をどうぞご利用下さい。
◇   ◇   ◇
<参考文献>
「くすりと病気のQ&A」 薬業事報社
「薬に賢くなる本」 講談社
「看護に役立つ『なぜ、何』辞典」 小学館
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